iDeCo ふるさと納税や住宅ローン控除との併用は可能?

iDeCoについて




節税やお得情報に敏感な方たちの間で、ふるさと納税の人気は不動のものです。
ふるさと納税については、実施する自治体のやり過ぎなどが取りざたされたこともありましたが、納税する人にとっては、お得な返礼品は大歓迎です。

一方、住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を取得した人の金利負担を軽減するための制度です。

iDeCoの税制上のメリットとともに、どちらも賢く利用し、節税や、資産形成を図りたいものです。ただ、併用する場合に起こりうる影響もあります。

ここでは、併用する際に気をつけるべきポイントについてまとめました。

 

ふるさと納税のメリットとは?

ふるさと納税とは、希望する自治体に寄付をすると、控除上限額内の2,000円を超えた部分について所得税や住民税の還付・控除が受けられるほか、その地方の特産品が返礼品として受け取れる制度です。

2,000円を超える分については税金が還付・控除されるので、簡単に言えば、2,000円寄付して返礼品をもらうというシステムだと言えます。

 

iDeCoとふるさと納税の併用は可能か?併用することの影響は?

結論を先に言います。iDeCoとふるさと納税の併用は可能です。

まず、「iDeCo」と「ふるさと納税」は全くの別物ですので、2つの制度の違いをよく理解しておく必要があります。

●iDeCo・・・節税効果あり(所得税額が減る)

お金を積み立てているにも関わらず、その年に支払った(積立に回した)金額の全額を所得から差し引くことができる(所得控除)のがiDeCoにおけるメリットの一つです。

 

●ふるさと納税・・・節税には当たらない(納税額は変わらない。納税のお返しを2000円で貰っている)

ふるさと納税は制度を利用してもしなくてもお住まいの市町村に税金が支払われます。納めるべきその税金を他の地方自治体に支払うと「ふるさと納税」という呼び名に変わります。従って、制度を利用してもしなくても、納税額自体は変わりません。

 

 

併用において気を付けるべきこと

iDeCoは所得を少なくする効果(所得控除)があります

ふるさと納税は所得により控除上限額が左右されます。

つまり、iDeCoで所得が少なくなるというは、ふるさと納税利用時に控除上限額が少なくなる可能性が出てきます。

 

iDeCoを利用している場合のふるさと納税の還付額・控除額をシミュレーションできるサイトもありますので、併用される方は事前にシミュレーションサイトで計算されるとよいでしょう。

iDeCo利用時のふるさと納税シミュレーション


住宅ローン控除のメリットは?

iDeCoは所得から1年間拠出した(積立てた)金額を控除しますが、住宅ローン控除は年末の住宅ローン残高等をベースに控除額を計算する仕組みになっています。

住宅ローンの適用を受けると

年末の住宅ローン残高と住宅取得対価のいずれか少ない金額(最大4000万円、長期優良住宅等の場合は最大5000万円)1%相当額が所得税から控除(最長10年)されます。
 
ただし、居住開始時期が2014年4月~2021年12月のうち、消費税10%が適用される住宅を取得し、入居期間が2019年10月~2020年12月となる場合は、控除期間が13年に延長されます。
 
所得税から控除しきれない場合は、一定額までは翌年度の住民税からも控除できるようになっています。

iDeCoと住宅ローン控除の併用は可能か?

iDeCoと住宅ローン控除の両方を併用することは可能です。しかし、併用によって節税効果が薄れてしまうことがあります。

iDeCoの所得控除によって所得税(住民税)が減り、住宅ローン控除を引き切れなくなる場合も出てくることがあるからです。しかし、控除を使いきれず、余ったとしても、損をするわけではありません。

iDeCoと住宅ローン控除を併用することの影響

iDeCoによる所得控除によって、住宅ローン控除が引き切れなくなる場合があります。どんな場合か、順番に見ていきましょう。

① 課税所得(課税額)少ない場合

控除前の課税所得や課税額が少ない場合、控除しきれなくなる可能性は大です。収入が少ない場合に加えて、他の控除(配偶者控除、扶養控除、医療費控除、生命保険料控除等)が多い方も該当します。

② 住宅ローンの借入額が多い場合

ローン借入額が多ければ、当然控除額が増え、控除分すべてを引き切れない可能性が増えます。

③ iDeCoの月々の掛け金が多い場合

iDeCoの掛け金は全額所得控除されるため、控除額が多ければ、控除しきれなくなるケースも増えます。特に、拠出限度額が大きい自営業者などの場合は要注意です。

④ ふるさと納税している場合

ふるさと納税も、住宅ローン控除と同様、税額控除(寄付金控除)となりますから、控除できる税金が減れば、ふるさと納税のメリットが少なくなります。

以上のように、いろいろな控除があり、それらを上手に活用して、節税することはとても大切なことですが、これもあれもと活用すれば、節税効果が薄れる場合もあるので、注意が必要です。

いずれにせよ、住宅ローン控除のすべてを使い切る必要はありません。逆に、iDeCoは、掛け金の所得控除以外にも税制優遇があるので、上手にバランスよく使い分けることが大切です。

まとめ

iDeCoは、自助努力によって老後のための資産形成をする私的年金制度です。そのために税制上のメリットが設けられています。

一方、住宅ローン控除は、住宅を新たに取得した人の税負担を軽くするための税控除のシステムです。

ふるさと納税は、所得控除でも節税策でもありません。納税という名称ですが、実際は寄付になります。日本における寄付金税制の一つです。

併用することの影響をきちんと押さえたうえで、それぞれの違いやメリットをしっかり確認し、活用するといいでしょう。